「Outbackアウトバック」。その言葉を耳にする時、胸の奥の方に奇妙なざわつきと、説明のし難い畏敬の念が湧いてくることがあります。その様子を脳裏に思い描く時、なぜだかどこか懐かしいような、そして柔らかく温かい風に抱かれている気持ちになることがあります。
それは、アウトバックにはオーストラリアのグレートスピリットが精霊と共に住んでいるからです。白い砂浜と青い海に囲まれた沿岸部を離れると、オーストラリアの内陸部には広大な乾いた砂漠が広がっています。強い日差しの降り注ぐ大地は赤茶けて、切り立った崖を持つ山の山肌も赤く乾き、頭上にはさえぎる物の無い青空がどこまでも広がっています。
時には奇妙な形の奇岩が転がっているようなその土地を、オーストラリア人達は「アウトバック」と呼びました。一見すると、そこには生命が存在するのが難しいような印象さえ受けます。でもその赤茶けた大地には、私たちを感動の渦にすっぽりと巻き込んでしまうような、オーストラリアの自然の神秘の美しさが無数に潜んでいます。
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